二つ折りカードケース | struo-stationery

入り過ぎる二つ折りカードケース(仮)想像以上に中身が入るのがテーマです最初期に作ったカードケース・サンプルが元になっています。ICカードが中に1枚、外に1枚入りつつ、サブカードが左右に適度に、名刺の置き場もあります。これだけの機能を薄い革で表現するので、猛然と重なりが生じます。試作を使ってみてモデルチェンジを繰り返してようやく完成。ありそうでなさそう。自分で発見したデザインソースを4~5回は注入しています。

以前、対面販売でお客様が使っているカードケースに異様に入っている中身を見て意外性を感じました。物自体は覚えていないのですが、最もコンパクトな部類の二つ折りカードケースで豊富な収納性を表現できる可能性を感じたのです。

実は去年ぐらいまで試作を財布代わりに使っていて改良案を詰め込みました。余談ですが、その試作品はあまりに薄くてコンパクト過ぎたせいか、貴重なカード類を全部入れたまま駐車場で落としてしまったのです。そこから役所に移動して窓口で落とした事に気付いた時にはかなり狼狽。あわてて探しに戻ってみたものの既になく、最寄りの警察に確認しても届いていない。ありとあらゆるカード再発行手続きと失効手続きを行い、しばらく落ち込んでいました。なぜ分散して持たなかったのかと。考えたことは、財布一ヶ所に貴重なカード類を集中させておくと、落とした時のリスクが高いという事です。バッグの中でこういうカードケースが黒子の様に働く可能性があります。
その後1週間ぐらいして、コンビニから電話があり、拾い主が警察に届ける時間が無くて、最寄りのコンビニに届けてくれたことを知りました。最終的には奇跡的に手元に戻ってきました。そんな奇跡的なカードケースでもあります。

使用している栃木レザーのバケッタは、表面に生体傷(天然皮革の特性)が多いのですが腕の見せ所。へり、ふち、かどに対してSTRUO独自のアプローチをしています。カード系、名刺系どちらも入ります。今いちばん効率性を感じる厚み1mm以下の栃木レザーのバケッタ。端革からも精気を感じます。ある部分ではイタリアンレザーより質を信頼しており、自分のアイデアや手作業の質を表現できる皮革だと思っています。

これもstruo-stationeryの本筋から逸脱した商品です。カードケース、パスポートケース、札入れまで同じ文脈で作る3部作でシリーズ展開予定。