ロールペンケースの変遷 | Struo-stationery

ロールペンケースは忘れ難い情況の中で造ったので、後々まで代表作になるのだろうという予感はあった。丁度、鎌倉市のふるさと納税返礼品に採用されたタイミングだったし、催事活動の転換期。売上の停滞感もあり、当時の批判を払拭する意味でも新商品が必要だった。
どうとでも作れる様な気がするけど、決してそんなことはない。万年筆の扱いの繊細さを受ける容器としてのロールペンケースに感動してたし、自然感を大事にした一歩目があってこそ、次の手の想像が出来る。

最初のDM(2018.11)

けど、改造案は違う。一手ずつ、自分の意志でこのキーワードの中で一番上にくる、最高の"もてなし"に変換するんだという気概で変えていった。一つ要素を動かすと途端にバランスが変わるから、全部変えていくような感じ。目立たないけど、角や縁に最初は思い付いていなかった新奇の補強案が反映されている。

蓋の補強はその後ブックカバーにも反映されていくミニマムなイノベーションだった。

ブレスレットの案がロールペンケースの流れを変えた。


それも"日本で一番価値のあるロールペンケースにする"っていう意図があったから行ったこと。また、時間は相当経ってからだけど、伏見くんのSPIRALブレスレットを形にしたのを機に、貼り合わせの手法を確立していって、ロールペンケースの造りにも転用することを思いついた。

カートリッジの入る 万年筆 ロールペンケース STRUO
それにインクカードリッジを要素に加えることを決断するのにシステム系の本を読んでた事も無関係ではない。巻き紐のエンドパーツもこれしかないっていう形状だし。


私にとっては一筋縄ではいかない出会いと別れの結晶。何度も何度もその特性を思い浮かべては造りを具体化し、言語化してきた。ここまでくると余りに無駄がない。あらゆる箇所に"STRUOらしさ"が保証できる。

そもそもロールペンケースって何なのか。どうユニークなのか。撮影すべきカットが何なのか。気付いたのは最近だったりする。見えてくる要素の一つ一つが、予測されたものであり、"万年筆ユーザーのため"という意味に紐づいている。というわけで、旧在庫品を一度解体して、改造ポイントを反映させて写真を撮り直しました。