やり直しフォト | Struo-stationery

"明るいレンズ"を探して、シグマの単焦点レンズを入手。噂に違わず良い。照明や背景を含め、やり直しフォト。数年前ソニーαを手にした時には課題が解決するかと思いましたが、マニュアル撮影は数年、棚上げ状態に。今回はどこまでいけるかです。
知っているという事と出来るという事には距離があるもの。あと、何でも本に書いてあるとは限りませんね。トライ&エラーを繰り返しながら、自分なりの方法論を組み上げる。そんな中、地を這う情報が劇的に変化をもたらしたりします。そこにプラスαでAIがあります。

また、視覚の原理に向き合うだけでも色んな事が分かります。人間にとっての視覚も年々進化しているんです。ここ最近「ヒトの目、驚異の進化(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)」がお気に入り。人間にとって目の付いている位置や視野の方向性というのは、左右の目で挟み込むようにして対象を捉える。前方180度の脅威には対処しやすいけど、背後の視界をごっそり捨ててまで選択したと考える事が可能。全ては進化の中で生き残りやすくするためであり、捨てることによって背後の脅威を予測するような知覚を磨いてきた。犬などの動物とは目の付き方や視野の持ち方が違うという視点はとても新鮮でした。古くはメッツガー・視覚の法則やケペシュ・視覚言語など、本当に必要な時期に目の前に現れたのですが、金沢大学の図書館のハンコが押してあったりするのがストーリーを感じます。視覚を補い補完する作用"ゲシュタルト"って言葉もここから知りましたが、家族が目の不調を訴えた頃、"病なのか、作用なのか”という判断にその知識が役立った面もあります。何もないところに、かつてよく見えていた頃の脳の記憶を手繰り寄せて、視神経が働き、視覚の衰えを補うように映像として生き生きと見せてしまう。脳と目の連携プレーは、見えているものが全てとは限らないし、見えているものを自然に受け止めてしまう。ちょっと言葉にするとSFの様ですが、当然ながら人間の諸感覚は構造的にも細胞から宇宙にまで通じていると言えます。ハヤカワ・ノンフィクション文庫は適度にアカデミックなところが好きですね。