レザーマップ | Struo-break

レザーマップを製作中。地図とは縁があって、学生時代は地図製作会社でバイトさせてもらったり、営業や配達の仕事道具として、紙の地図を使う事もありました。Google mapなんて昔はなかったし、地図をどう使うかを考えたわけです。
工房では、"革には場所がある"って事実を知る事が、原体験としてエキサイティングな事でもあったし、革の場所の性質と商品のパーツとして備わるべき特性が、写像関係にあることが、今では当然の様に考えているけど、実はすごい仕組みだとすら思っていたのです。
また、40代のある時まで、脳内に地図が出来るのかどうか、疑っていた事もありました。記憶していることと、心に地図があり、その空間を自在に行き来したり、シュミレーションをする事が全く別の事象だと考えていたんです。(かといって、脳の中で、このような二次元図を思い浮かべるわけではありません。脳はトポロジー空間だから。)
この図は何のために用意したかというと、"場所"を想起するため。革の繊維方向や質感が大まかに切り替わる図でもあります。私が革の裁断をする際に意識している境界です。どの州にも固有の性質があり、適材適所で使わなければなりません。また、その場所に応じた加工の仕方も条件として加わります。
オーストラリア製のハンドクリッカーを使い始めた頃、皮革を"粗裁ち"しないとうまく使えないことから、自然にこの様な地図が生じました。ベルトやショルダーストラップの様なモノだと、州と州が繋がり、境界を跨いで採る事も当然あります。その連続性にはまた別の価値があるというのも面白い考え方です。格付けや公平性、品質保証といった不可視な概念も存在するので、後々言及することになるでしょう。
STRUOは、2014年頃に"ベリータイプ"の様な商品を、催事用に編み出しました。いま、純粋にシステム論に傾倒しているので、この図を使って何をするか、徐々に明らかにしていきます。


ここまでは半裁の革。頭側⇔お尻側、背中側⇔腹側で四方を区別します。
これは全裁の皮革。半裁になる前の状態です。