修理 | struo-stationery

現在は制作していない、推定7~8年使用のSTRUOバッグ修理。傷みが各箇所にある状態。この状況からの補修は、参考になる要素が多くあります。糸の太さ(1番手)からすると、制作時期は初期。太いステッチは自分のルーツでもあるのです。最も弱い箇所がそのバッグの強度だったり、均等に壊れていくような設計が大事だったりする観点からは良い出来です。ショルダーで吊って、身体との摩擦を繰り返した時に現れてくる革への影響もあってひび割れ等も起きるし、ヘリやふち、きわ、かどには年月なりの影響が見られます。重力が革の繊維にどう影響したかも分かります。自然に使っていて糸目が切れるというのも良く使われた証。持ち手交換、内装交換、盤面交換他、数カ所の補修を施して修復しました。全ばらしからの補修は、持ち主が使用してくれた時間と同等の時間を過ごして欲しいという願いを込めて、数日間は鞄の世界に入って完遂しています。

ビジネスバッグ 革 修理 STRUO

今後、バッグの展開は予定しておりません。理由は諸々ありますが、久しぶりに対面したバッグは、威圧感を感じるぐらいテンコ盛りの仕様に感じました。まるで、時間が永遠に続くように錯覚していないと作れないようなバッグだと思います。