四つ角の印象を合わせる | Struo-break
今回は刃型の完成をひたすら待った。最近ではすぐに改良を施すので、刃型化してからろくに使わないまま、無駄にすることが多く、刃型化には慎重になる。だけど、このアイテムに関しては、設計ありきで、刃型を使って作らなきゃ意味ないぐらいの商品だから、早期に刃型化を決行。まずは1型。手裁ちでは四つ角の印象がほぼ合わないから当然だ。試作の試作で何度も手で切ってるから、いかに難しいかは体感している。プロの仕事とはいえ、四つ角の印象が一致する東京刃型さんが作った刃型の精度にちょっと感動を覚える。
思えば"角の印象を合わす"........と伝えてくれたのは、数十年前に俺と入れ替わりで工房を去る職人だった。思い出すことがあるってことは素晴らしい!
このアイテムは中央にロゴが来る。その時、ロゴが"センター"を外すと違和感がすごい。中央に視線が集約されていく感覚が強いアイテムなのだろう。機能的には使えるとしても、出荷できなくなってしまう。そこは神経質に仕上げる必要があって、今回は上下左右にピンを設置。ゲージを作りセンターを割り出して慎重に押す。
結果的にシュミレーションの甲斐あって本体は修正なし。刃型作成側の問題で切り込み部分に僅かな段差できたぐらいで、許容範囲。今回、中央に落とすパッド(写真奥の刃型)の四つ角の弧の大きさは修正の必要あり。あまりシュミレーションしてなかった部分。シリーズの手配を最小限に留めた事が幸いした。