STRUO | 新型・立てるレザーペンケース
新型ペンケースは一度掲げたコンセプト通りに作り切るというのがテーマだった。STRUOで最も多く作ったのはドログラペンケースで、革の大容量ペンケース。狙ったわけではないがこれまで大量に作ってきた。機能というより素朴さに寄った商品で、サイズ展開もユニークだった。
商品作りは作ろうとしたけど上手く形にならないことも多い。だから出来たら出すという形だった新商品の展開も段々良いことがないのではないかと思い、限られた時間内にコンセプト通り必ず仕上げる方針で作ろうとした。成否の7割は計画で決まる。一年くらい改良と展開のみで商品作りを行ってきた反動もあるし、小物なら何かしらの回答は見い出せると思った。
結果上手くいったと思う。コンセプトの偉大さを競うものではない。作り手の強みは別のところにある。手を伸ばせば素材に触れることが出来ることだし、1と2の間の物作りを試しやすく、提供しやすいということ。気が付いたら3~4種類のサイズと共に立てるペンケースは仕上がっていた。これ以上ない程に必然的な作り。横向きに取り出せない以上に、縦の出し入れにメリットを感じさせる必要がある。それに変則的なマチが中身を圧迫しやすい機構だから、整形を含めて最適な造りを考えてみた、
革のペンケースは、繰り返し作ってきた今となっては、どういう風に使われるものかというのが分かっている。収納する筆記具は、樹脂軸を中心として軽いものが良い。単純に高価ではない筆記具と言い換えても良い。金属や木の軸も良いが、ごつごつ当たっても気にならないモノが適している。鉛筆、シャーペン、マーカー、カラーペン、15センチ定規、ボールペン、シャー芯、消しゴム。ペンケースはこれらをひとまとめにして持ち運ぶもの。ランダムに列挙している様で、各々が文具として素晴らしパーソナリティを持っている。
「立てるペンケース」は、言うなれば"机上のエンタメ"。机上の空論って言葉もあるけど、文字通り机の上でという意味。本物志向の学生に使ってほしいし、家族向けのギフトにも使用してほしい。学生という限られた時間の中で"楽しんで使ってほしい"というメッセージ性がある。"本物志向の学生に贈る机上のエンタメ・立てるレザーペンケース"。コピーはこんな感じだろう。