about us

皆さんはご自身のトータル・スタイリングを何から始めますか? struo-stationeryは"書き物1本"から始まるという前提に立ちます。当ブランドのクリエイティブの中心となるのは革のペン/万年筆ケース。細分化する筆記具の情報を捉えて分類し、ケース設計を行います。そして、"書き物1本から始まるライティング・スタイル"の構築を提案しています。すなわち、ライティング・スタイルを起点とする、トータル・スタイリングが可能なのではないかと思っています。

struo-stationeryは、「STRUO」創業主であるHOSHINOのプライベートブランド。良く考えられた"装備品"としてのレザー文房具を志向し、仕様書を書き、複数の条件を満たすように作ります。市場にある最高クラスの皮革を使い、意匠の細部から渡し方に至るまでしつらえた商品を提供します。

ここからはあくまで私の考えになります。「手」を使って筆記する行為は、テクノロジーの発展と共に希少性が増しています。色んな角度から「手」を使う機会が減っています。ですが、筆記する事によって得られる価値は普遍的で消えることがありません。むしろ「手」に複雑で多様な経験をさせ、いかに成長させるかという課題が生まれます。

思考する、計画する、願望を持つ、夢を実現させる、仕事を成立させる、予定を遂行する、人との関係を深める、こうした行為は「手」で"書く"ことによって可能になります。

「手」には脳の様に記憶を蓄積し、整理する能力がある。また、身体性を獲得するインターフェイスとしての役割もあります。ですから積極的に活用した方が脳も刺激されて良いのです。

すなわち「筆記具」には「手」に備わっている力を引き出す道具という一面がある。であれば、いっそ普段から主役に考え、ケースによって象徴的に扱い、トータル・スタイリングの起点になることが可能なのではないかと考えました。

書き物側に視点を移すと、実に多種多様な背景(ストーリー)を持つ筆記具があります。特に万年筆には御国柄やその会社の歴史が現れており、独自性のあるものが多い。使う側とのシンクロを起こす対象としてみると単なる書き物以上の存在と言えます。

冒頭の主張である、"書き物1本から始まるライティング・スタイル"というのは、愛用されている筆記具に、より愛着を持って頂くために考えたコンセプトです。逆に言えば、「トータル・スタイリングのために、筆記具とそれに合わせた筆記具ケースを選ぶ事から始める」という考え方が定番化すれば幸いです。